カプアス川は世界で3番目に大きな島ボルネオの中でも最長を誇る川で、
大小の支流やそのまた支流は数え切れないほどあり、その全てを調べていくのは不可能である。
僕自身まだ入ったことのない支流がたくさんあるが、そういう川は交通の便が非常に悪い。
道が無いので船をチャーターして探っていくしかなく時間もかかる。もちろんホテルもない。
しかしそれは少しづつでもアリンコのように地道に調べていくしか方法がない。
非常にベタの変異や分化が激しいカプアス川、だから逆にいえばまだまだ様々な地域変異や、
場合によっては新種も残されている可能性があるという事だぞ。う〜ん、カプアスは奥が深い。
そこまで振っておきながら、今回のカプアスは今まで見落としがちだった灯台下暗し的な場所をさらっていこうという計画だ。
採集は時期によっては増水していてうまくいかないこともあるし、なんだか良く解らないベタの幼魚が一匹だけ採れたりする。
こういう時はどういう訳だかどんなに頑張っても一匹しか採れない、困ったモンである。
そういうのをキッチリ採集して足元を固めていこうということなのだ。
僕がいつも採集の基点にしているのはサンガウ地区だ。ポンティアナック方面へも奥地の方面へも行きやすい中間的な場所だ。
そのサンガウ地区から上流側のシンタン地区、この辺りを今一度確認していきたい。
シンタンは飛行場もあるそこそこの町だ。といっても飛行機は一度も見たことが無い。
夕方になると滑走路でサッカーをする少年や凧揚げをする子供達、バイクで乗り付けてたむろしている連中の憩いの場所になっている。
シンタンの町は華僑も多く大学やインターネットカフェなどもあって、僕もここからBBSに発信していた。
それでは友達のバイクを借りていざ出発!!
[シンタンから上流方面へ]
[シンタンから下流方面へ]
[シンタンからナンガ・ピノ方面へ]